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zoom RSS シナンの逆さチューリップ@エディルネ <後編>

<<   作成日時 : 2010/08/05 12:29   >>

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  ※こちらは前記事↓の続きです。
     http://ufakei.at.webry.info/201008/article_2.html

本にはミンバルの柱にあると書かれていた。
モスクには必ずメッカの方向を示すミフラブ (ミフラーブ) という壁龕(へきがん)がある。ミンバルはその横に設けられた説教壇のこと。階段状になっているからすぐ判る。

画像
 左奥にミフラブ、右手前がミンバル。

しかし前ページ最後の写真に見られるとおり、手前には木製の柵が並べらていて近づくことが出来ない。なにやらトルコ語で注意書きのようなものも貼られている。一ヶ所だけ開かれた部分から信者らしき男性が入っていったけど、他にあちら側に居るのは円陣を組んで座っている聖職者らしき数人のみ。

でも、ここまできてチューリップを発見できないまま、おめおめと帰るわけにはいかない。
  こうなったらモスク関係者に入れてもらうしかないか・・・

あたりを見渡すと、青い上っ張りを着た男性が2人いた。モスク守りとでも呼べばいいのか、お掃除や雑用をしている人たちだ。
その若いほうに近づき、声を掛けた。「エクスキューズミー」
純朴そうなお兄さんは困ったように顔をゆがめ肩をすくめて首を振った・・・というより首で∞の字を描いた(笑)。

私は問題ないよという気持ちが通じるように笑いかけながら
「ミンバル、ラーレ(チューリップ)」 と言い、さらに自分の目を指さしつつ、英語で「見たい」と続ける。

 実はそんなこともあろうかと、
  直前に会話集で「ラーレ」を調べてあったのよん

理解できたからか、チューリップを見たがる観光客がいたからなのか。おそらくその両方だろうが、彼は先ほどとは正反対に相好を崩し、オイデオイデをしながら先導を始めた。

・・・そして立ち止まったところは・・・ミンバルじゃなかった!

画像
  彼は中央にある↑この高壇の柱のひとつを指し示す。

一般的にモスクというと、後方に少々高い席や小物があったりする程度で、あとはお祈り用の絨毯が並ぶだけ、ということが多いように思う。しかしこのセリミエ・ジャミィは、ど真ん中にがある。それ以上高い場所がない丘の上にも関わらず、何故か水がわき出ていたという話だから、神の奇跡として敢えて中央に残してあるのかもしれない。そしてその上にしつらえられている席は、ディッカというもの? ネットでは資料が少なく、定かじゃないが・・・

さて、お兄さんのほうに話を戻そう。
彼は、まだワカランだろうとばかり柱の前に屈み込むと、いとおしそうにチューリップを撫で撫でしはじめた。そして、ほらね、こーやるんだよ、とでも言いたげに振り返る。
画像長い年月、みんなそうやって触ってきたのだろう。覗き込むとすっかり摩耗しちゃってる。こりゃ聞かなきゃ分かんないや。 先ほど、もしやと思ってこの柱も見たんだけどね〜。

「テシェケレデリム!(どうもありがとう)」
これしか言えないから、精一杯の気持ちをこめたつもりだ。彼のおかげで、ようやく念願の逆さチューリップを見ることが出来たんだもの〜 お兄さんはうんうんと頷きながら戻っていった。
画像トルコ式の描き方は日本人が子供のころから慣れ親しんだものと少々異なるから、右のマーブル紙を参照していただくと判りやすいかもしれない。これは町外れにあるオスマントルコ時代の医学校(現在は医学博物館)で買ったもの。実際に目の前でササッと実演してくれた。

その実演時の写真がこちら。そういえば、かつて柏崎にあった「トルコ村」にマーブル紙作りを体験するコーナーがあったな。画像
画像
マーブル紙というとイタリア・フィレンツェ製などが思い浮かぶが、実はこのトルコのEBRUが元になっているのだ。

またまた話が飛んじゃった。
さて、柱に向かった私。まずは撫でてみるw。でも一回だけね。やりすぎると消えるのを早めちゃいそうでこわい。
それから証拠写真を撮る。その一点に釘付けなのを見てトルコ系観光客一家が不思議に思ったようだ。お父さんが問いかけてきた。
「ラーレ」 バカの一つ覚えで答えたものの、その後が続かないw
英語を話すか尋ねると、ドイツ語なら・・・との答え。もちろん私はお手上げだ。

そうそう、チューリップの彫刻について、やはり簡単に説明しておくべきかな。
この丘はその昔チューリップ畑で、土地所有者を説得の末、ようやくモスク建設が可能となったらしい。そのことに敬意を表して刻まれたのが、逆さチューリップというわけだ。トルコ語で「逆さま」には「頑固者」の意もあるんだそうだ。

チューリップはトルコの国花。それにしてもこのエディルネにはチューリップが氾濫している。
土産にも・・・
画像画像

左の灰皿。チューリップ柄を3つ買ったら、トロイの木馬柄(ここじゃないのにw)をひとつオマケしてくれちゃった。タオルは各種サイズ&デザインあり。写真は普通のフェイスタオルです。

とにかく、セリミエ・ジャミィの逆さチューリップ、地元ではかなり有名な伝説に違いない。


このモスクだけでなく、エディルネにはミマール・シナン設計のキャラバンサライ (隊商宿) やハマム (トルコ式の風呂) もある。キャラバンサライは現在ホテルになっている。シナン詣でということで、もちろん宿泊、ハマムにも行ってきた。それについては、また別の機会に・・・



前編では文庫本をご紹介したから、ハードカバーも貼っておこう↓

シナン (上)
中央公論新社
夢枕 獏

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3日目 トルコ到着〜エディルネへ
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おねむねむねむ
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シナンの逆さチューリップ@エディルネ
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チューリップを見ると、彼を思い出す。 ...続きを見る
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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
我が家にやってきたフェースタオルの写真!チューリップにこんな意味があるなんて、知りませんでした〜。
カヌ太郎
2010/08/09 17:24
>カヌ太郎さん
でしょ〜?
縫製の難については私の思い入れに免じてお許しを〜
KEIKO@Ufak-Ev
2010/08/10 02:06
こんにちは。
来月のトルコ旅行で逆さチューリップを探そうと思っていたので場所がわかって大助かりです!
おねむ
2010/08/15 21:34
>おねむさん
いらっしゃいませ♪
もうすぐ行かれるのですね! 私も情報収集したんですが、わからないままの訪問となってしまいました。
ミフラブに向かって左奥(ミフラブ側)の角の柱をよーくご覧下さいね
KEIKO@Ufak-Ev
2010/08/16 07:43

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